職場での人間関係の築き方 『星屑鉄道の鉱石カフェ』(1)

  • 2025年8月20日
  • 2025年9月9日
  • 小説
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今日もお疲れさまです。

あなたは職場での人間関係の作り方に悩んでいませんか?
年代も性別も立場もバラバラな職場において、人間関係の構築は誰もが悩むことです。

神実(かんざね)ミズハ

・・・相手のとの適切な距離を測るところから始めたらどうだろう。和を生み出すには適切な距離がある。近すぎると・・・壊れることもある

蒼月海里(2024).『星屑鉄道の鉱石カフェ』株式会社マイクロマガジン社


迷いや悩みがある人の前に現れる空を駆ける列車〈星屑鉄道〉。
堕天使で、鉄道のシェフでもある神実ミズハが部下との関係に悩むサラリーマンに伝えた言葉です。
人と関係を作るには近づくだけでなく、適度な距離感も大切と言っています。

<言葉についてのあらすじ>

佐藤はアラフォーになるビジネスパーソン。

課長である彼は部下との関係である悩みを抱えていた。

 
あるとき佐藤は〈星屑鉄道〉に導かれ堕天使の青年、神実(かんざね)ミズハと車掌に出会う。

佐藤は二人に悩みをこぼした。

「自分は課長で、若い部下たちと仲良くなりたいが、近づけば近づくほど離れていく」

自分が上司にしてもらったように、職場での信頼関係を築くために飲みに誘った。
しかしそれがとにかく不評で、パワハラ扱いもされてしまった。

職場の信頼関係を今の若者は必要ないと思ってるのかと疑問に思う佐藤に、車掌は言う。

「職場より大事なものがあるんじゃない?」
「仕事なんて今は合わなかったら変えていく時代だし」

もう仕事に命を懸ける時代ではないことを知り、じゃあどうすればと悩む佐藤に、ミズハが言う。

「距離が近すぎても不和が生まれる」

近づくと離れられるのならば・・・距離を詰めなければいい

相手から距離を縮めてもらえるようにする。・・・たぶん、それがいい」

尊敬されるようになれば、自然と和が作れる。輝ける者には、みんなが引き寄せられるはずだと。

でも部下に構わないでいて冷たい人間と思われないか、と心配する佐藤に車掌は言う。
 
「人間を構う分、仕事を構おう。距離も取れるし、自分磨きもできる」

上手くいくだろうかと疑問はあるが、やってみるしかないと佐藤は心に決める。


翌日からは部下が困っていそうな時にだけ声をかけ、自分の仕事に専念した。
 
必要な時だけ部下の面倒を見て、プライベートに踏み込まないよう、発言に気を付けた。

もちろん飲みにも誘わない。


それを続けていたある時、部下の一人が資料を確認してほしいと佐藤に声をかけてきた。

その部下は今まで佐藤を頼ることがなかったため、なぜ自分に声をかけたか聞いてみた。

すると、近頃の佐藤課長からは頼りになりそうなオーラが出ていると、その部下は話す。
そして最近の佐藤課長は、他のみんなもカッコいいと一目置いていることを聞く。

それを聞いて嬉しくなると同時に、佐藤は思うのだった。

無理に距離を詰めなくても、自分がちゃんと輝けば、自然と部下はついてきてくれるのだと。

<まとめ>

職場においては、互いに信頼関係があった方が何事もスムーズに進むことは間違いないです。

しかしこの信頼関係をどう構築するのかはとても難しい問題です。

最初は関係作りに失敗することもあるのは仕方がないと思います。

大切なのは「近づくと離れられるのならば・・・距離を詰めなければいい」と佐藤課長が助言を受けたように、上手くいかなかったら、方法を変えてみることです。

この物語で出てきた「輝ける者には、みんなが引き寄せられるはず」というのは、特に仕事においては効果的な方法の一つではないかと私は考えています。

真摯に仕事を打ち込んでいれば、こちらが周りを拒絶するような態度を取っていない限りは、徐々に相手は自分を信用してくれるようになってきます

あなたは関係作りや、今の人間関係に悩んでいますか?

もしそうなら、まずは目の前のことに真剣に取り組んでみましょう。

そして光あるところに人が集まるように、あなたが輝きましょう



『星屑鉄道の鉱石カフェ』は夜空を駆ける不思議な汽車にて、死神、堕天使、賢者の3人が悩める人間たちに力を貸してくれるお話です。

鉱石カフェとタイトルにあるように、鉱石を模した素敵なスイーツも登場します。
鉱石の持つ特性と、悩める人たちの境遇や生き方が上手く結び付けられている面白い物語です。

この人外の3人がなぜ人間を助けるのか?
そしてこの星屑鉄道の正体とは?

気になった人はぜひ読んでみてください。

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