燃え尽きないように立ち止まることを意識しよう 『喫茶月影の幸せひと皿』(1)

  • 2025年8月23日
  • 2025年9月18日
  • 小説
  • 3view

今日もお疲れさまです。

仕事で忙しく充実してるのに、なぜか気力や、やる気がなくなってきた・・・。
あなたは現在そう感じていませんか?
それは頑張りすぎて、心が疲弊してきてるサインかもしれません・・・。

ゆっくりゆったりとした時間があって初めて、心に余裕があって初めて、相手と一緒に俺も心から幸せだと笑えるんだって気づいたから

 内間飛来(2024).『喫茶月影の幸せひと皿』株式会社宝島社

 
満月の日にのみ現れる不思議な喫茶店〈喫茶月影(きっさつきかげ)〉。       
これはそこに訪れたある俳優の言葉です。

燃え尽きないために、人生にはゆっくり落ち着ける時間も必要なことを教えてくれます。

<言葉についてのあらすじ>

佐々倉輝臣(てるおみ)は俳優をしている青年。

喫茶月影に来店し、輝臣は悩みを話す——。


輝臣は人の笑顔を見るのが大好きだった。

俳優として活躍する自分を見て、たくさんの人が笑顔になってくれていた。

ただ———。

輝臣は燃え尽き症候群なのか、ガス欠のような感覚があり、何かが足りない感じもしていた。

訴えを聞いて月影の常連客が言う。
それはキャパオーバーってやつじゃないかい?走る速度を間違えたんだよ

少し落ち着いたらいいのだろうか・・・。

そう考えた輝臣は店を後にした半年後に芸能活動を休止し、その後、芸能界を引退する。


その一年後に再び彼は月影を訪れ、こう話す。

「足りないのは時間だった。走る速度を間違っていたんだ」と。

輝臣は芸能活動が忙しすぎて、人の笑顔を持て嬉しい気持ちが湧かなくなっていたのだ。

人の笑顔に触れて喜びたいのに、幸せを噛みしめる余裕がないのであれば意味がない


そう思って立ち止まり、親しい人とゆったり過ごすうちに、笑顔を嬉しいと思う気持ちが戻ってきた。

しかし輝臣は芸能界に戻らず、今は祖母の畑を手伝っているらしい。

時間と心に余裕があって初めて、相手と一緒に自分も心から幸せだと笑えるって気づいた」

そう語る輝臣は、満ち足りた様子に見えた。

<まとめ>

仕事で充実した毎日のはずなのに、突然無気力になる、やりがいを感じなくなる。

それは頑張りすぎが原因かもしれません。

「七走一坐」、「一日一止」という禅の言葉があります。

七回走ったら一度は座れ、一日に一度は立ち止まりなさいという意味です。

また、人生は短距離走じゃない、フルマラソンだとも言われたりしますよね?

休息を疎かにしたり、ペースが速すぎると途中で倒れます。


人は無理すると身体だけでなく、心も消耗してきます

しかし身体に不調がないと、無理していることに気づけず、心の消耗は知らないうちに進みます。


少し前はあんなにやる気があったのに、なぜか気力が湧かない・・・。
顧客や同僚に感謝されたり、上司から褒められても全く嬉しくない・・・。
楽しかったことが、今は楽しくない・・・。
 
そう感じることがあるなら、心が消耗しています。

手遅れにならないように、少しでも異変を感じたら、ゆっくり休むことが大切です。



『喫茶月影の幸せ一皿』は様々な悩みを抱えた人々が、満月の夜のみ現れる不思議な喫茶店で、笑顔を取り戻していく物語です。

店主の女の子がその人にぴったりの不思議な力を持ったメニューを提供し、ときには常連客も協力して、お客さんの幸せを後押しします。

仕事、人間関係、病気・・・老若男女の多種多様な悩みをどう解決するのか?

そして店主や常連客の正体とは?

心が温かくなりたいときにオススメの本です。ぜひ読んでみてください。

参考
 内間飛来(2024).『喫茶月影の幸せひと皿』株式会社宝島社
 戸田智弘(2022).『ものの見方が変わる 座右の寓話』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

最新情報をチェックしよう!