どんな「できた!」でも自信にしよう 『喫茶月影の幸せひと皿』(2)

  • 2025年8月26日
  • 2025年9月18日
  • 小説
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今日もお疲れさまです。

あなたは何か大きな目標や不安な仕事を前に怖気づいていませんか?

そんなときは、直接関係のない突破体験や、些細な成功体験でも自信に変える考え方を持つと良いかもしれません。

それだけ嫌いなものが平気になったら、きっと他の『無理だろう』『怖い』と思っていることも、少しずつ乗り越えていけるようになると思いますから

 内間飛来(2024).『喫茶月影の幸せひと皿』株式会社宝島社


満月の日に現れる不思議な喫茶店〈喫茶月影(つきかげ)〉。
その店主である女性の言葉です。

一つの突破体験が、別の挑戦への勇気につながることを示す言葉になります。

<言葉についてのあらすじ>

英雄(ひでお)は小学校5年生の男の子。

英雄のクラスではいじめがあり、彼はそのことで悩んでいた。

主犯はガキ大将格の男の子で、被害者は転校してきたばかりの女の子。

元々は別の子がいじめられていたところに、その女の子が助けに入ったことで、彼女がターゲットにされてしまった。

その女の子は毎日殴られているのに、それでも毎日登校している。

勇気があり、暴力に負けずに登校するその子を、英雄は尊敬していた。

何とかしたいと思っていたが、体の大きなガキ大将相手に勇気が出ずにいたのだった。


提供メニューについて、英雄はトマトが大嫌いと話すが、店主はあえてトマトを使ったメニューを出そうとする。

大嫌いなトマトを克服できたら、その他の苦手なことも少しずつ乗り越えていけるはず」と。

店主は英雄にトマトジュースを提供する。

英雄は恐る恐る口をつけるが、ジュースは美味しくサラサラで、スムーズに飲むことができた。

苦手なものを一つ克服できた達成感と、ジュースの持つ不思議な力も合わさり、英雄は「勇気が出た」と笑顔でお店を後にした。

<まとめ>

あなたは自信の作り方って知っていますか?

自信を作るために必要なもの、それは自分の力で物事を成し遂げた成功・突破体験です。


今回はガキ大将に立ち向かうという、大きい挑戦の前に、トマトの克服という別の成功・突破体験をさせることで、店主は英雄に自信をつけさせました。

トマトの克服とガキ大将に立ち向かうこと、これは直接つながってはいません。

いわば、明確な裏付けのない自信になります。


ただ、注目してほしいのは店主の言いたかった以下のこと。

苦手だったことが一つできたのだから、他のこともきっとできるという考え方

この考え方は大切だと思うのです。

直接関係のないことであっても、その人にとってはまぎれもなく成功・突破体験の一つです。

それは自信となり、新たな挑戦の原動力になります


特に不安な仕事が控えているときは、些細なことも自信に変えると良いでしょう。

「趣味で作ってるアクセサリー、キレイに作れたし、仕事のプレゼンも上手くいくかも」
「朝に弱い自分が、今朝はちゃんと起きれたし、今日の面接もきっと大丈夫」

と裏付けのない自信を持つことで、心に余裕ができるかもしれません。



『喫茶月影の幸せ一皿』は様々な悩みを抱えた人々が、満月の夜のみ現れる不思議な喫茶店で、笑顔を取り戻していく物語です。

店主の女の子がその人にぴったりの不思議な力を持ったメニューを提供し、ときには常連客も協力して、お客さんの幸せを後押しします。

仕事、人間関係、病気・・・老若男女の多種多様な悩みをどう解決するのか?

そして店主や常連客の正体とは?

心が温かくなりたいときにオススメの本です。ぜひ読んでみてください。


参考
 内間飛来(2024).『喫茶月影の幸せひと皿』株式会社宝島社
 青木仁志(2016).『一生折れない自信のつくり方』アチーブメント出版株式会社

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