今日もお疲れさまです。
あなたは生きる上で、大切なことを忘れていませんか?
人と良い関係を構築し、それを維持するために必要なことを示す言葉を紹介します。
「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」
サン=テグジュペリ(2006).『星の王子さま』株式会社新潮社
キツネが王子さまに、人間が忘れている大切な心理を教えてくれた言葉です。
時間をかけて築いた人との絆は目に見えません。大切にしましょう。
<言葉についてのあらすじ>
王子さまは自分がいた星から旅立ち、地球に着きます。
王子さまは地球で、バラ園で自分の星にいた花と同じ花がたくさんいるのを見ました。
いつもわがままで、世話をしてあげた花です。
自分の星にいた花はありふれたバラだったんだと、王子さまは悲しくなりました。
その後キツネと出会い、王子さまはなつくことについて教わります。
なつくとは絆を結ぶこと。
絆を結んだらお互いに世界で唯一の存在になれる。
キツネは言います。
「なつかせるには我慢強くなることだ」
それから王子さまは毎日キツネに会い、時間をかけてなつかせます。
その後、再びバラ園に行って、王子さまは気づくのです。
自分の星にいたのはありふれたバラじゃなく、絆を結んだ自分にとって唯一のバラだったと。
「世話をしてあげたのも、話を聴いてあげたのも、ただ一つのあのバラだ」
キツネは王子さまに言います。
「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみがバラに費やした時間だったんだ」
「人間たちはこういう心理を忘れている。絆を結んだものには永遠に責任をもつんだ」
王子さまはキツネの言葉を忘れないように、しっかりと繰り返すのでした。
<まとめ>
あなたは共に過ごした時間、結んだ絆、信頼など、目に見えないものを大切にできていますか?
何かに挑戦したとき、本当に大切なのは目に見える結果ではなく、見えない充実感や達成感です。
人に感謝されたとき、大切なのは見えるお礼の品ではなく、感謝される喜びの感情です。
そしてあなたは結んだ絆に責任を持っていますか?
約束を破る、お礼を言わないなど不誠実な態度を積み重ねて、知らないうちに絆を壊していませんか?
目に見えないからこそ、このくらいなら許してくれるだろうと軽く考えてしまいがちです。
一度壊れてしまった絆を修復することは困難です。
絆や信頼は長い時間をかけて作られるもので、お金で買えるものでもありません。
後悔しないように、目に見えないものを心でしっかり見て、大切にしましょう。
参考
サン=テグジュペリ(2006).『星の王子さま』株式会社新潮社
朝日文庫編集部(2015).『ポムポムプリンの「パンセ」 信じる勇気が生まれる秘訣』朝日新聞出版